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第83回アカデミー賞外国語映画賞部門へ日本代表としてエントリーしたのは、松たか子主演の映画『告白』です。

では、その『告白』のライバルとなる各国代表の作品は、やはり強豪揃いとなっているのでしょうか。アジアの代表を中心に一覧にしました。

日本版公式サイトのあるものはURLをリンク、それ以外の作品はYou Tube予告編にリンクしています。

アカデミー賞外国語映画賞(Academy Award for Best Foreign Language Film)は、米国アカデミー賞の一部門。2008年(第81回)には、日本代表の映画『おくりびと』(滝田洋二郎監督)の受賞により、日本でも注目されました。同賞は、外国語(=英語以外の言語)映画のための賞で、他賞とは異なりアメリカ国内での上映は要件にないことが特色。各国1作品を選抜のうえエントリーします。要件は、こちら(英語)


第83回アカデミー賞外国語映画部門候補をチェック!


◆日本
『告白』
2009年本屋大賞を受賞した湊かなえのミステリー小説を、映画『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督が映像化したサスペンス映画。
http://kokuhaku-shimasu.jp/


◆台湾
『モンガに散る』
1980年代の台湾の歓楽街モンガ(??)を舞台に、黒社会に染まりゆく若者たちの友情や絆き、当時の世相を織り交ぜながら描くヒューマン・ドラマ。原案はジェイ・チョウの一言からスタート。ジョン・ウー監督、ピーター・チャン監督が大絶賛。イーサン・ルアンが素晴らしい。(日本公開=2010年12月)
http://www.monga-chiru.com/



◆フランス
『神々と男たち』DES HOMMES ET DES DIEUX
2010年カンヌ映画祭グランプリ受賞作。1996年にアルジェリアのチベリーヌにて、武装イスラム集団による、厳律シトー会(トラピスト会)修道院に属するフランス人修道士誘拐・殺害事件を題材にしたヒューマンドラマ。題材に対比するような歌声がじんわりと心に沁み入ります。(日本公開=2011年3月)
http://www.magichour.co.jp/syosai/0000045.html




◆中国
『唐山大地震-想い続けた32年-』
映画『女帝 [エンペラー](』『イノセントワールド -天下無賊-』の名匠フォン・シャオガン監督が描く、地震に運命付けられたある家族の32年間を見つめた感動のヒューマンドラマ。唐山大地震は1976年、午前3時47分中国河北省唐山市を、マグニチュード7.8の直下型地震が襲った実話を基にしている。(日本公開=2011年3月)
http://www.tozan-movie.jp/



◆スペイン
『イーヴン・ザ・レイン』 Even the Rain/Tambien la lluvia
アメリカ征服を題材にした映画製作をするために、ボリビアで撮影を開始した一行だったが、ボリビア第3の都市・コチャバンバの水戦争が勃発し、思わぬ方向に進展していく様を描く。主演はガエル・ガルシア・ベルナル。脚本は、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『麦の穂をゆらす風』のポール・ラヴァーティ。




◆韓国
『裸足の夢』
元サッカー選手が、内戦の傷が広がる東ティモールで人生の再起を試みるきっかけを掴む物語。荒れ地で裸足でボールを蹴る子供たちを目撃した主人公は「子供たちにサッカーシューズを売ろう!」とするが……。少年サッカーチームは国際大会にも進出、開催地となった日本の広島での撮影も行った。『彼岸島』のキム・テギュン監督 


◆香港
『歳月神偸』ECHOES OF THE RAINBOW
第60回ベルリン映画祭 ジェネレーション部門グランプリ受賞。本作の監督兼脚本家のアレックス・ローが、自らの少年期をベースにして描いた人情劇。香港版『ALWAYS 続・三丁目の夕日』とでも表現するといいかも。舞台は1960年代の香港、靴職人の一家が物語の中心となる。製作はメイベル・チャン。




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あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。(南)