ケンタとジュンとカヨちゃんの国大森立嗣監督、松田翔太主演『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の完成披露試写会が新宿ピカデリーで行われ、主演の松田翔太、高良健吾、安藤サクラ、新井浩文、大森立嗣監督が登壇し、舞台あいさつを行いました。

日本公開=2010年6月12日
配給=リトルモア
公式サイト=http://www.kjk-movie.jp/
c2010「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会


史上初のぶっ壊し! を生披露……


劇中で、安い賃金に劣悪な環境で働くケンタとジュンは、現状から抜け出すべく事務所を破壊し、ケンタに対し執拗ないじめを続ける上司 (新井浩文)の車や事務所をめちゃくちゃにぶっ壊して旅へ出るのだが。

完成披露の会場には、劇中で実際に「ぶっ壊す」シーンで使用した、大ハンマーが用意されました。
舞台上に積み上げられた高さ約90cmのコンクリートブロックの山を松田と高良がそのハンマーで力いっぱい振り下ろすと、ブロックは粉塵を起こしながら見事粉々に。

映画さながらの迫力ある見事な破壊っぷりを見せた後、松田は「この映画の撮影をするまで感情をストレートに感じることがあまりなかったんです。でも、すごく気持ちいいし、ケンタたちのストレートな生き方はかっこいいと思う。観たら明らかに自分が何かを抱えていることに気づくはず」と本作の魅力についてコメント。


イケメンのうっかりも、ご愛敬


また、松田と高良が劇中で、解体現場のひたすら壁を壊し続ける「はつり」と呼ばれる仕事をしていることにちなんで。

ふたりのサプライズで観客に「サイン入りのニッカポッカ」をプレゼントするはずだったにも関わらず、登場時に持ってくるのをうっかり忘れてしまった高良。

「『翔太くんには持たせられないから自分が持つ』と言っていたのに、持ってないですね!」と松田がつっこむ。
高良は慌てて恥ずかしそうにニッカポッカを取りに戻ると、劇中と同じくケンタとジュンのような仲睦まじいやりとりになり、会場は温かな笑いに包まれました。

 


松田翔太: 観たら明らかに自分が何か抱えていることに気づくはず。今日が思い出の日になる。心して観て下さい。

高良健吾: 脚本を読んだらジュンはバカでイヤな奴だったけど、人の顔色を見て動く人間。ケンタがうれしいならジュンもうれしいし、悲しいなら自分も悲しい。切ない人間だと思った。映画館で観てくれて嬉しい。3人の旅を見て下さい。

安藤サクラ: 観に来てくれてありがとう。私は今とても幸せです。カヨちゃんはワキガだけど、翔太くんが「ワキガじゃないよ」と言ってくれた。だから自分はワキガではたぶんないです。

新井浩文: ケンタ(松田)とジュン(高良)をいじめるものすごくイヤなヤツの役なので、上映前の舞台挨拶でよかった。本当は松田、高良とすごく仲がいいのに役であんなにいじめた、そのギャップをみてください。


大森立嗣監督: (タイトルについて)ケンタたちが住んでいるの国は、今のこの日本だ、という思い。最近はゆるい映画が多い中、たまにはグサっと心に突き刺さるものもいいと思う。


映画『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』予告編



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大森監督の監督デビュー作『ゲルマニウムの夜』を
東京国際映画祭で観たときには、
前情報なしだったので「…」と絶句したのですが。
本作と合わせると、受け止め方が変わりました。

ちなみに。
大森監督は、俳優・大森南朋の実兄になります。


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