染谷将太:はたから見たら戦場のような現場だったと思います。苦しいと思ったことはなかったです。痛かったけれど、その痛みは素直に自分の心に響く、楽しい現場でした。園さんから「今までやったことは忘れて、自由にやれ」と言われ、いかに自由にやるかを考え、演じました。今日は、監督からトロフィーを、でんでんさん、哲さんから花束をいただけて、感無量です。
二階堂ふみ:オーディションでは、とにかくやりたい気持ちを伝えました。怖い気持ちもありましたが、現場の空気にふれたら怖くなくなって演じた茶沢にのめりこめました。現場はいい意味でピリピリしていて、カメラのまわっていないところでは和気あいあいとした現場で、楽しかったです。この映画に参加できて、本当に良かったと思います。園監督には、感謝の気持ちでいっぱいです。
渡辺哲:染谷君と二階堂さんにはあおられました……叩いたりとか。僕だったらいやだなと思って見ていました。映画を観ていただければ分かりますが、どっちが大人の演技をしているか分からないです(笑)
でんでん:染谷君は、甲子園に出場したチームが甲子園でどんどん強くなっていくのを見るような気分でした。染谷君と二階堂さんの目は美しい。きれいでピュアです。もっと立派になって海外に羽ばたいて、おじさんを海外に連れて行った欲しいです。
園子温監督:初の原作は、やはり心ときめくものをやりたいということで、自分でこの作品を選びました。3.11があり、脚本を書き換えたのですが、2011年のリアルな若者を描いたほうが原作のもつリアルなスピリットに合わせられると思い、震災のことも取り入れました。二人は自分の限界を勝手に自分で作っていなくて、「自分はもっとできるはずだ」というパワーがみなぎっていて、どんどん良くなっていった。ヴェネチア映画祭で8分間のスタンディングオベーションが起こったことは、意外でした。日本の観客を意識して作ったので、海外の評価は意外でもあり、うれしかったです。
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日本公開=2012年1月14日
配給=ギャガ
公式サイト=http://himizu.gaga.ne.jp/
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