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2010年の日本映画界は、時代劇ブームが到来しています。そこで、注目の3作品の記者会見を連続でお届けします。第3弾は、トリを飾るにふさわしい『最後の忠臣蔵』です。


赤穂四十七士の討ち入り後の知られざる物語を綴った、池宮彰一郎の人気小説を映画化した『最後の忠臣蔵』の完成報告記者会見が、帝国ホテルで行われ、主演の役所広司と佐藤浩市、桜庭ななみ、片岡仁左衛門、そして杉田成道監督と製作総指揮のウイリアム・アイアトンが出席しました。


『ラスト・サムライ』『硫黄島からの手紙』でアメリカから見た日本の心を描ききったワーナーブラザースが、日本の史実を題材に描く。

テレビドラマ「北の国から」シリーズの演出を手掛けた杉田成道監督が初めての時代劇に臨み、日本を代表する演技派のふたり、役所広司と佐藤浩市が生き残った赤穂浪士を演じています。この布陣をウイリアム・アイアトンは、「杉田ジャパンがベストメンバーで正月の大一番に挑む」と表現。その挑戦は大成功したと言っても過言ではない、素晴らしい作品となっています。

杉田成道監督は、「日本文化は倹約を旨とし、清貧、人のために尽くすことをよしとしてきました。そうした日本の美しさを誇れる資産として「忠臣蔵」という題材をお借りし、ふたりの男の生き方を通し、日本人の心情をストイックに映し出したものが本作となります。なかなかないであろう豪華なキャストに恵まれ、日本のベストメンバーのスタッフに恵まれ、かつての日本映画が持っていた、美意識を持って出来上がりました」と胸を張った。


圧倒的な存在感で、大石内蔵助を演じた片岡仁左衛門は、「原作を読みましたら、大石内蔵助が素晴らしい人物で全編描かれ、しかも、出番が少ない…わたくしが一番好きなパターンです(笑)。日本人は、成功して滅びゆく者に惹かれる傾向にあります。忠臣蔵では描かれていない内蔵助を演じ、とても楽しかったですが、若すぎやしないか、と心配で。やはり歳を感じました」という話術で、場をなごませました。

役所広司を相手に、武家のおひいさま・可音を好演した桜庭ななみは、「このメンバーの中に私がいていいの?!」と出演が決まったときの心情を語り、杉田監督も「桜庭がコケたら…と何とかせねば!」と、いかに重要な役柄だったか補足した。発声練習、所作、茶道など徹底して練習し撮影に臨んだというだけあって、立派に務めを果たした。


役所広司と佐藤浩市は、本作での共演をこう述べた。

「4歳の歳の差は大きいです(笑)、役所さんは大先輩です。映画『有頂天ホテル』では、共演という形ではありませんでした。ですが、今回はがっぷり四つで競演をさせて頂き嬉しくて。現場に行くのが楽しみでしょうがなかったです」(佐藤)
「演技について(佐藤と)話し合うのは恥ずかしいですね。現場で、浩市さんはほとんど競馬の話をされてました(笑)当たったことはないですが。佐藤浩市さんという俳優は大好きですから向かい合って演技するのは本当に楽しかったです」(役所)


厚い友情で結ばれた瀬尾孫左衛門(役所)と寺坂吉右衛門(佐藤)の橋をはさんだ感動的なシーンについて、杉田監督が秘話を明かしてくれた。
「100回ほど演っていただきました。日本のロバート・デニーロとアル・パチーノですから。おふたりが役に対峙する中で、どんどんと映画そのものがレベルアップしていきました」

もしもお正月映画で、何を見に行こうか迷ったら。見事に日本の心を映した『最後の忠臣蔵』へ、ぜひ! 琴線に触れることお約束の時代劇です(断言)。


『最後の忠臣蔵』物語
今も語り継がれている史実・忠臣蔵。大石内蔵助以下、赤穂浪士四十七士による討ち入り、切腹というクライマックスは本当の結末ではなかった!
なぜなら赤穂浪士の中に、ふたりの生き残りがいたのだ。一人は討ち入り前夜にすべてを捨てて逃げ去った瀬尾孫左衛門。もう一人は、討ち入り後に、大石内蔵助より、「生き続けて後世に真実を伝えよ」との密命を受けた寺坂吉右衛門。それから16年、名誉の死を許されなかった孫左衛門と吉右衛門は再会する。


日本公開=2010年12月18日
配給=ワーナー・ブラザーズ映画
公式サイト=
http://www.chushingura.jp/
c2010「最後の忠臣蔵」製作委員会



原作はこちら

最後の忠臣蔵 (角川文庫)最後の忠臣蔵 (角川文庫)
著者:池宮 彰一郎
販売元:角川書店
発売日:2004-10


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