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一年ぶりに復活した、月一オススメ映画の2012年3月編です。

31日公開の映画から厳選7作品!

※画像は映画『ルート・アイリッシュ』より

一度は観ておいて損はない4作品

『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』 http://help-movie.jp/
ベストセラー小説を基に、アメリカにおける人種差別の現実を軽やかに描いた感涙の人間ドラマ。良い人が搾取されがちな現代社会においても、彼女たちの心の叫びに近い状況があるように思え、痛いほど伝わってくる。とくに女性に観てもらいたい作品。アンサンブル演技賞を差し上げますー
(C) 2011 DreamWorks II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.

『ルート・アイリッシュ』 http://route-irish.jp/
ケン・ローチ監督作。タイトルの「ルート・アイリッシュ」とは、映画『グリーン・ゾーン』の題名で知られる米軍の管理地域と、イラクのバグダッド空港を結ぶ道のこと。物語は、世界で最も危険な道路で命を落とした親友の死をさぐる民間兵の男の視点を通じて、イラク戦争の闇に切り込んでいく。脱力必至の骨太作、でもこうでなくちゃ!
(C) Sixteen Films Ltd, Why Not Productions S.A., Wild Bunch S.A.,France 2 Cinema, Urania Pictures, Les Films du Fleuve,Tornasol Films S.A, Alta Produccion S.L.U.MMX

『ドライヴ』 http://drive-movie.jp/
欧米評論家が絶賛するのも納得のクライム・サスペンス。演技派でなすび顔のライアン・ゴズリングがものすごくクール(に見える)! 細部が明かされない点は多々あるものの、本筋がしっかりしているので注意をそがれることがない。見せないワザの良きお手本です。
(C) 2011 Drive Film Holdings, LLC. All rights reserved.

『少年と自転車』 http://www.bitters.co.jp/jitensha/
300jitensya-maベルギーの巨匠ダルデンヌ兄弟がネグレクト(育児放棄)を題材にした珠玉のドラマ。児童施設に預けられた少年シリル(トマ・ドレ)。優しく見守るべき状況なのに、すべてに反抗的なシリルにいらだちを感じなくもないのだが、時間経過と共に彼の孤独が伝わってくるし「僕を愛して」と行動で訴える様に心が揺さぶられていく。セシル・ドゥ・フランスのあたたかな母性により、いい意味で予想外の着地点を見せるが、そのほうがダルデンヌ兄弟らしいのかも。
(C) Christine PLENUS


個人的に見逃せなかった3作品

『はじまりの記憶 杉本博司』 http://sugimoto-movie.com/
現代美術家・杉本博司を追ったドキュメンタリー。内容は未知だったがピピとセンサーにかかったので鑑賞したら、はまりました。世界的な美術家の創作の現場やアーティストの思考にじっくりと迫るタイプであることと、渋谷慶一郎の音楽と寺島しのぶのナレーションがとても良かった。本年のドキュメンタリーの中では特に記憶に残る1本。
(C) はじまりの記憶 テレビマンユニオン / WOWOW

『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』
http://supertuesday-movie.com/
ボー・ウィリモンの戯曲「ファラガット・ノース」をジョージ・クルーニー監督が映像化。アメリカ大統領予備選挙を舞台に、選挙戦の裏側をスキャンダラスに描いた政治サスペンス。『ドライヴ』のライアン・ゴズリングがジョージ・クルーニーとフィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティに振り回された揚句……。ニュースで見聞きした内容が描かれるが、演技派が揃うとこれまた違う。
(C) 2011 Ides Film Holdings, LLC

『センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島』
http://www.shinpino-shima.jp/
ジュール・ヴェルヌの「神秘の島」をモチーフにした冒険アクション大作の第2弾。主人公の青年ショーン役ジョシュ・ハッチャーソンは前作から続投。ヒロイン=冒険地でのガイド役にバネッサ・ハジェンズ、ショーンの祖父にマイケル・ケイン。母の再婚相手で義理の父役にドウェイン・ジョンソン、予想外の彼の歌声にホレたー。……次作もありそうだよ。
(C) 2011 NEW LINE PRODUCTIONS


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