150TWICEBORN-sub2[シネママニエラ]女優ペネロペ・クルスが、ベストセラー作家マルガレート・マッツァンティーニによる小説を基にした映画『ある愛へと続く旅』についてインタビューに応じた。本作では、女子大生から高校生の息子の母親までの長い年月を演じている。実生活でも母となりこの映画に挑んだため、ペネロペは「息子が生まれた後でなければ、主人公ジェンマの気持ちを違う風に理解していたのではないかと思います」と語る。

――映画『ある愛へと続く旅』の原作は、ベストセラー作家マルガレート・マッツァンティーニによる小説「VENUTO AL MONDO」ですよね。

ペネロペ・クルス:この原作本は傑作よ。わたしが今までの人生で読んだ中で、一番強烈で美しいストーリーだったわ。映画『赤いアモーレ』の原作「動かないで」を読んだときと同じように感動したの。「動かないで」は飛行機の中で読んだけれど、涙がこぼれてきて。あの物語とあの主人公に取りつかれたようになった。今回「VENUTO AL MONDO」を読んだ時も同じように感動したわ。けれども、ふたつの物語は全く異なるものだし、主人公のイタリアとジェンマも、昼と夜ほどの差があるから。でも、わたしは彼女たちに同じ情熱を感じたの。勇気をもち、小説を映画化ができて本当に良かったと思ってるのよ。このような物語を映画化するのは本当に難しいことだから。

――ジェンマ役を選び、そして演じたことについてお聞かせください。

ペネロペ・クルス、映画『ある愛へと続く旅』インタビューペネロペ・クルス:原作を読んだとき、500ページもあるのに1日半で読み終えたのね。そして、他に何も手がつかなくなったくらいに、読後はジェンマのことばかり考えていたわ。彼女に惚れ込んだの。なんだかとても変な感じ。監督のセルジオとは、おそらく3年から4年くらい前から、この本の映画化について話し合ってきたわ。女性としても女優としても、自分の息子が生まれる前ではなく、子供を持ってからこの映画を撮れたことは、とても面白い経験だった。なぜなら、ジェンマが今どの時点にいて、どの時点には決して達することがないかがより理解できるから。わたしに人生経験がなかったら、主人公ジェンマの気持ちを違う風に理解していたと思うの。それが良い悪いということではなくて、ただ違う印象を持っただろうというだけよ。

――本作では、20代から50代へと異なる年齢のジェンマを演じ分けたましたが。

ペネロペ・クルス:本作のように年代を旅する役をいただけるのは、光栄なこと。監督のセルジオも言っていたけど、50代の現在を撮ってから、若い頃の役に戻るのは面白かったわ。普通の撮影なら逆なのに。わたし自身ジェンマについて、多くのことを理解するのは面白かった。それから戦争中の場面や、彼女がサラエボでやっと自分の息子を見つけるシーンなど強烈な場面を撮りったけど、すでに思春期の息子との関係を撮影した後だったので、とても面白い経験となったわ。
わたしはジェンマという役に対して、尊敬と愛情を感じているの。だから、この役を演じられて、とても幸せ。でも、演じているときは非常につらく、暗い日々も過ごしたわ。かの地(=サラエボ)に行かないでこの役を演じるのは無理だったから。

こちらのペネロペ・クルス『ある愛へと続く旅』インタビュー 続きはシネママニエラにて

南樹里のシネママニエラ




原題=VENUTO AL MONDO
英題=TWICE BORN
日本公開=2013年11月1日
配給=コムストック・グループ
公式サイト=http://www.aru-ai.com/
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