9月1日より開催中の第67回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品作である、日本映画『ノルウェイの森』(12月11日、日本公開予定)の記者会見&公式上映に合わせ、トラン・アン・ユン監督、出演の松山ケンイチ、菊地凜子、水原希子、小川真司プロデューサーが揃って現地入り。松山ケンイチは、監督の期待に応え「賞を獲る」と意欲的な発言を残しました。
通常、日本映画の場合、日本人記者からの質問が多くなるものだが、本作は例外。同作の記者会見には、約150人の各国取材陣の姿が。イタリア・フランス・スペイン・台湾・中国・香港・韓国など様々な国の記者から、質問が殺到しました。
原作は村上春樹の同名小説で、主人公のワタナベの喪失と再生を描いた究極の恋愛物語。ワタナベを演じた松山は、初の三大映画祭体験となるも、「ヨーロッパに来るのは初めてで、楽しみにしてきました。「ノルウェイの森」は日本を代表する小説。この国際映画祭には、日本を代表する気持ちで臨んでいます。映画化が難しいといわれていて、世界中の人々が待ちわびていた作品に出演できたことが嬉しく、また気持ちが引き締まります。そのため今回は観光のことは考えず、ぜひ賞を獲りたいと思っています!」と、意欲的に表明する場面も。
[参考]日本人俳優の主演男優賞は、映画『赤ひげ』の故・三船敏郎以来、45年ぶり。
[参考]日本映画の金獅子賞(グランプリ)は、北野武監督の映画『HANA-BI』以来、13年ぶり。
メガホンを執ったトラン・アン・ユン監督も同映画祭に同じ気持ちで臨んでいるようで、「観光ではなく賞を獲りに来ました。ヴェネチア国際映画祭では、過去に作品『シクロ』で金獅子賞を頂きましたが、過去は過去。今回も最高賞を目指します。それに今回はキャストが素晴らしい仕事をしていますので、男優賞、女優賞など、演技に関する賞が取れたら、とても嬉しいです」と心情を明かしました。
公式上映の会場はほぼ満席。エンドロールにて主題歌のザ・ビートルズ「ノルウェーの森」が流れると、スタンディングオベーションが起こり、エンディング途中から場内が明るくなり、そのまま数分間、拍手が鳴りやまず。その反応に対し、松山と監督はがっちりと握手。受賞発表は日本時間9月12日。朗報を期待したい!
日本公開=2010年12月11日
配給=東宝
公式サイト=http://www.norway-mori.com/
公式Twitter=http://twitter.com/norway_mori2010
(ハッシュタグ=#norway1211 )
cKazuko Wakayama
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